ずっとやってみたかった
鹿の解体体験。
この話、長いです。
前提があって
20代半ばから5年くらい
動物が好き派生でビーガンだった私が
いつかお肉食べる時は自分でやれるようになりたいなと思ってたのに、
びびり、機会を逃していたこと。
駆除と言う名で殺処分されるはずの
バンビちゃんを、
どうせならありがたくいただこうという考えのもと集まった
プロ集団の様な有志たちに混ぜていただく。
誰かから託された
生きてる可愛すぎるバンビちゃんたち！
目は見れない。マジ見ちゃいけない。
オリの中のバンビちゃんを捕まえるところからスタート。
しんど。
吊るすイメージだったけど、
一差しで血抜きしながら
御臨終。確認して手を合わせる。
眠るように死なせてあげるんだって。
この辺が一番しんどい。見てるだけだけど、しんどい。
内臓出して水の中に。
皮を剥いで
解体スタート。
スタートしたてがホラーで
すぐに目を逸らしたくなる。
絵面がハード。
胃がムカムカする。
少し帰りたくなる。
（全然平気な人もまあまあいるみたい。）
ある程度さばけると、売り物のお肉っぽくなる。直視可能。
1番驚いたことは
人間の慣れのはやいこと。
2匹目のバンビちゃんの時は
少し慣れてきた。
少しだけその場でいただく。
大丈夫かな？って思ったけど、
あまり喉を通らない。目の前で解体中なので、そこまでわたしは図太くはなかったらしい。
不思議なことにあのバンビちゃんを
思い浮かべていただきます、
ありがとうって湧き上がったこと。
思い浮かべたくないものなのかと思ってたのに。
依頼がどんどん来るし
しょっちゅうは大変そう。
力仕事も多い。
興味ある特に男性は
紹介するので体験してみて。
終わってみて、
帰り道どっと疲れた。
感情をしばらく意識的に捨てていたので、我に返って少し気持ち悪くなっているのに気づいた。
体は正直。
またもや意外にも、序盤の
（生命の神秘的に）
内臓や内臓を抜いた体が
美しいと思った。
つるんっと出てくる内臓がつやつや。
見たら食べれなくなってしまう人も
多いかもしれない。
特におススメという訳でもないけど
わたしは
尊いものをいただくからには現実を
直視するべき、みたいな
強迫観念みたいなものもずっとあったから、むしろひとつ脱げてよかった。
腕折れているから、ほとんど見てるだけだったけど、
とにかく良い体験をさせてもらえて
ありがたかった。
以前は無駄死にこそ悲しいと思っていたけど、今のわたしはバンビ見つめながら
わたしだったら殺されて
食べられたいだろうか？
どっちでもいいや。
死んだら死んだ。それだけ。
あとは好きにしてくれ、だった。
少しお肉を分けていただいた。
滲み出る血をキッチンペーパーで
染み込ませては取り替えながら
2.３日おくと臭みがほとんど無くなるよと教えてもらった。
プロみたいなおっちゃんたちは
優しい。明るく楽しい。
殺処分所でまとめて燃やされちゃうくらいなら
大事に美味しく食べてあげるのが1番さ
みたいなことを言っていた。
まっすぐにとても優しい人たち。
鹿が車に轢かれていたら
持って帰ってさばけるくらいには
なりたいなと
いいや、の半々。
後日談
その日からしばらくやっぱり
食欲はわかず、
3日目くらいで全ての食材美味しく食べれるように
なれました！
鹿ちゃんはロディのマーマレード風にして
頂きました。
人は
慣れることが出来る。
生きるためにそう作られているけど
嫌なことは我慢せずやめよう！
長いルポでした。
ありがとう
皮を剥ぐちはるちゃん。
お人形みたいな顔とのギャップすごい！
